『近代ヤクザ肯定論──山口組の90年』
宮崎学 著/ちくま文庫
京都の有名なヤクザ組織である三代目会津小鉄会(会長:図越利一)の二次団体・寺村組組長を父に持つ、宮崎学氏の著作。サブタイトルは「山口組の90年」とあるが、ヤクザのルーツを描いた「ヤクザの歴史書」的書物。
ヤクザの構成員は、30%が日本の伝統的な博徒・アウトロー、30%が在日韓国・朝鮮人、30%が被差別部落出身者だと宮崎氏は語っている。
宮崎氏は自身が被差別部落の出身であることを明かしている。
「生きるためにヤクザにならざるを得なかった」底辺に生きる者達の代表者としてヤクザを語る宮崎氏の眼差しと語り口はとても温かい。
私はヴィレッジヴァンガードでこの本の新品を偶然入手したが、残念なことに現在は絶版のようだ(Amazonのマーケットプレイスには何点か中古本があるようですが)。
この本を購入したのは「デビル・クロニクル」を書く前だった。
ヴィレッジヴァンガードでアウトローフェアーでも開催されていたのだろう。平積みされていたこの本に、私は何故か惹かれて購入した。まだ宮崎学氏の名前も知らなかった頃である。
後に分かったことだが、私と宮崎氏は不思議な因縁で繋がっていた(この件については公にするつもりはない。笑)
この本が、私に「デビル・クロニクル」を書かせたと言っても過言では無いだろう。
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